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【レシピ】葛粉と寒天で作る、潤う杏仁豆腐

夜はずいぶん涼しくなり、オーブン仕事がやりやすい季節となってきました!

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自家製ベーグルはむちむち派です。

 

夏が過ぎ、秋になると果物やお魚が出回りおいしい季節でもありますが、

空気が乾燥し、私たちの体のなかも乾燥が招くトラブルも起こりやすくなります。


この乾燥の影響を最も受けやすいのが、五蔵の「肺」。

肺は、呼吸器系や皮膚、大腸の働きとも関係が深いため、肺が渇くと空咳が出やすくなったり、乾燥肌になったり、便秘などの不調を招くと言われています。

 

そんな季節におすすめなのが、中華料理のデザートとしてもおなじみの杏仁豆腐!


実は、杏仁豆腐の原料である「杏仁(きょうにん)」は漢方薬に使用される生薬のひとつで、身体を潤すはたらきがあるそうです。

せっかくのおいしい季節も、乾燥に負けて風邪をひいていたのでは、おいしい味覚も堪能できません!

ということで、秋もうるうる潤って元気においしく過ごすために、今回は葛粉と寒天で作る、潤う杏仁豆腐をご紹介します。

 

潤う杏仁豆腐の作り方

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[材料] 3~4人前

水 100g

粉寒天2g

杏仁霜 30g

本葛粉2g

きび砂糖 30g

牛乳 500cc


〈シロップ〉
きび砂糖 30g

水 60g

レモン 1/2個

→今の季節、国産のレモンはあまり出回っていませんので、すだち1個に変えました。

 

 

〈シロップ〉
1、 砂糖と水を小鍋に入れ火にかける。半量になるまで煮詰める。
2、粗熱が取れたらレモン汁(すだち果汁)を加える。

 

〈杏仁豆腐〉

1、 水、寒天を鍋に入れ、泡立て器で混ぜる。寒天が混ざったら中火にかけフツフツしてきたら弱火にして3分ほど、寒天をしっかり溶かす。杏仁霜、本葛粉、きひ砂糖を加え、さらに混ぜながらさらに3分ほど加熱する。

2、火を止めて、少しずつ牛乳を加えてさっと混ぜる。

3、2を濾しながら容器に移し、冷蔵庫で冷やし固める。

4、完全に固まったらお好みでシロップをかけて完成。

※寒天の量はひとつの目安です。寒天の種類により、凝固力が異なりますので、量を調整してお好みのかたさを見つけてください。

 

 

今回使用した食材も、ご紹介します。

本葛粉

原材料:国産本葛100%(南九州産)

 

葛の根から取り出したでん粉を白く晒し上げ(水洗い)、純白の本葛粉を作り上げる「吉野晒」と呼ばれる製法で作られています。

古来より血行をよくし、体を温めたり、緊張をやわらげたりすることから、風邪や胃痛などの際に民間治療薬としても利用されてきた本葛。

本葛には多く含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることから、更年期障害骨粗鬆症などの症状改善としても注目されています。

寒天

今回使用した寒天は、天草(テングサ)100%使用の粉末寒天。溶けやすく調理しやすいので、寒天を使い慣れていない方にもおすすめです。

寒天は、100g中80.9gとあらゆる食品のなかで食物繊維を一番多く含んでいます。お通じが悪い方にはぜひ積極的にとっていただきたい食品のひとつです。

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寒天の材料は、天草、オゴノリ、その他海藻が使われています。メーカーや製造方法によって凝固力は大きく異なりますので、量は加減して使用してくださいね。

 

ごく少量の寒天と葛粉で作る、この杏仁豆腐。出来上がりはミルクプリンのようなとろりとした食感です。寒天の量は非常に少なく、葛のとろみ効果と合わせてぎりぎり固まっているような状態。

ちなみに…個人的には、おやつとして食べる杏仁豆腐はとろり派、中華料理の〆に食べる杏仁豆腐は寒天でしっかり固めて喉ごしつるり派です。

みなさんのお好みはどうでしょう?

 

とり